今回からゴルフのスポーツ障害について書いていきます。
ゴルフは低リスクスポーツとして認識されていますが
1つの調査では2年間で
60%のプロゴルファーと40%のアマチュアゴルファーが
外傷やオーバーユースの損傷を負ったことを報告しました。
既に報告された損傷のうち80%以上は
オーバーユースに関連したものであったと報告しています。
〇ゴルフの障害分類
腰痛はプロおよびアマチュアゴルファーの間で
最も頻度が高い損傷または訴えの一つです。
そして、上肢(肘と肩)の障害が次いで多いとされています。
プロにおいては、手首の障害が多く
アマチュアでは、肘の障害が多いと報告されています。
また、肩においてはプロ、アマチュアともに同様の割合で
障害を引き起こします。
〇ゴルファーの障害メカニズム
1、腰痛
プロのゴルファーにおいてのゴルフのスイングは
120mph以上のクラブ頭部速度を生み出すことができます。
PGAゴルファーの研究において
33%は2週間以上もの間、腰の問題感じたと報告しています。
強力な身体の回旋運動とゴルフクラブの牽引(スイングによるもの)によって
腰痛になり得るとされる。
そのため、右利きの場合は
左側の腰部の側屈可動域、股関節の回旋可動域を確保することが
腰痛を予防できると示唆されています。
2、肘痛
肘は、ゴルファーで2番目に多い障害領域です。
一般的な問題は、内側上顆炎(ゴルフ肘とも言われます)と
上腕骨外側上顆炎(テニス肘とも言われます)です。
これらの問題の両方とも、プレーの頻度と年数で増加傾向がみられます。
アマチュアが多い理由として、ゴルフスイングの未熟さにもあります。
地面を叩くショットが多いと肘内側への負担が多く
スイングの問題により、肘の外反角度が大きくなれば
外側上顆に負担がかかってしまいます。
3、手首痛
プロゴルファーにおいて、腰痛のつぎに
障害発生率として手首は多いと報告されています。
リードする手首(右利き手のゴルファーの左手首)は、最も一般的には負傷し
多くは、手首屈筋側と伸筋腱のオーバーユース(使い過ぎ)です。
スイングフォームの変更
前腕や手の筋肉の強化が予防に有益であることが示されています。
4、肩痛
ゴルフスイングでは、肩甲下筋(回旋筋腱板の筋肉のうちの1つ)、と広背筋の筋肉が
活動的に働きます。
その結果としてインピンジメント症候群(肩の滑液包炎と腱炎)
回旋筋腱板の問題は、最も頻度が高い肩の問題となります。
以上はAOSSM sports tip John D Campbell を参考
ウォーミングアップを行うことで
これらの障害予防にもつながることが示されているため
アマチュアでゴルフを楽しまれている方も
しっかりと身体を温めてからラウンドするようにしてください。
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