今回は、背骨の動きが水泳に及ぼす影響について書いていきます。
クロール、背泳ぎではローリングの動き
平泳ぎ、バタフライでは前後の動きを使うことになります。
理想は、背骨1つづつが正常な可動域で連動していることです。
しかし、ケガをする選手は
何処かの部分に可動域制限がみられたり
反対に可動域亢進(動き過ぎ)がみられることが多いです。
ローリングで大切なのは、胸椎部分(肋骨のある胸郭部分になります)
胸椎がもっともローリングの動きに必要な回旋運動の可動範囲が大きいです。
ただ、心肺機能に負荷をかける水泳は
横隔膜の緊張、肋間筋の緊張など呼吸に関与する筋肉の
アンバランスも招きやすいです。
これらの筋肉は、肋骨部に付着するため
アンバランスは背骨の回旋運動にも影響を与えてしまいます。
ローリングで背骨の柔軟性を失えば
肩への負担が大きくなり、スイマーズショルダーを起こしやすくなります。
日々のケアとして、背骨の回旋動作に制限がみられないかをみることが大切です。
ただ、背骨の回旋運動は、その動きだけではなく
側屈(身体を横に倒す動き)伸展(身体を反らす動き)の
動きも複合的に行われています。
そのため、チェックとしては、回旋の動きだけではなく
側屈、伸展の動きもチェックし
素の制限がみられる動きを解消することが、回旋動作の改善につながることがあります。
背骨の前後の動きは、平泳ぎ、バタフライでみられますが
腰だけで反ってしまうと腰への負担が大きくなります。
また、頸部の伸展(天井をみる動き)が大きくなると
頸椎起因性による肩の痛みを引き起こすことも考えられます。
カイロプラクティック的な考察では
頸部の影響は全身に及ぶため、結果として下肢及び体幹部のアンバランスによって
パフォーマンス低下、腰部、膝のケガに原因にもなります。
競技を続けていると自分の動きやすい部分を多く使っているだけで
動きにくい部分があることに気づきにくいです。
肩や膝のケガであっても背骨が影響していることもあるため
日頃から、体幹の動き(背骨の動き)もチェックすることをおススメします。
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