競泳は「クロール」「平泳ぎ」「バタフライ」「背泳ぎ」の
近代四泳法で行われています。
水泳の大きな特徴は、当然ですが水中で行われることです。
水中で働く力(浮力、圧力抵抗、形状抵抗、摩擦抵抗、造波抵抗、揚力)も
競技に影響を及ぼします。
水中での抵抗を減らすために、各メーカーがしのぎを削っている側面もありますが
抵抗を大きく受けるフォームは障害に繋がるとも言えます。
水中の抵抗を減らすためのストリームラインを維持することで
背筋群を緊張させ続けると腰痛を引き起こす要因となります。
そのため、限りなく自然な状態でストリームラインがつくれるよう
日々の姿勢作りも大切な要素です。
また、常に緊張状態が続き体幹の回旋運動に支障をきたすと
肩のバイオメカニクスの破綻によって肩の障害にもつながります。
水泳のもう一つの競技特性としては
水中で上肢と下肢を用いて推進力を発揮する運動になります。
ある研究では推進力の90%は、上肢が発揮するとされています。
違う研究でも上肢:下肢の比率は10:1から6:1とされています。
このように上肢の負担は大きく「スイマーズショルダー」と名がつくほど
競泳選手の肩の痛みは多くみられます。
クロール、バタフライ、背泳ぎでは
プル・スルーとリカバリーの2種類のストローク期があり
プル・スルー期にインピージメント症候群が多くみられます。
ストロークの不適切なテクニックとしては
長すぎるストローク
直線的なプル・スルー
過度の肘の伸展
などが挙げられます。
水泳選手の身体特徴としては
上肢と下肢の関節可動域が通常より柔らかいことも多く
関節の不安定性による障害もみられます。
最低限の柔軟性は必要ですが
過度の柔軟性はケガのリスクが高まります。
そのため、重力負荷の少ない水中で接触プレーのない競技ではありますが
これらの要因で障害を引き起こすことになります。
ケガをした場合、フォーム(ストリームライン、ストロークテクニックの見直しなど)
筋肉の機能、関節の位置覚、反射機能などの評価、修正が必要と考えられます。
これらは、物理療法(電気療法、温熱療法など)マッサージなどでの回復が難しいため
専門家に相談することをおススメします。
カイロプラクティック心は、神経機能の評価を取り入れておりますので
お近くの方は、ご相談ください。
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