競泳選手の肩の痛みは多く、スイマーズショルダーとも呼ばれます。
前回までお話ししたストリームライン、背骨の柔軟性なども
肩の痛みに影響します。
今回は、肩周辺のメカニズムからスイマーズショルダーについて書いていきます。
スイマーズショルダーは、インピージメント症候群もしくは
ローテーターカフの腱障害が多いです。
インピージメント症候群は
肩関節を形成する上腕骨と肩甲骨(上腕骨頭と肩峰)が衝突する病態です。
ローテーターカフの腱障害はインピージメント症候群の結果としても起こりえますし
何らかの影響で腱への負荷がかかることによっても発生します。
これらスイマーズショルダーの原因は
筋肉の機能低下やアンバランス、バイオメカニクス異常が考えられます。
腕の挙上(肩の運動)には上腕肩甲リズムというバイオメカニクスの要素があります。
腕を耳につけるまでには、上腕骨120度、肩甲骨60度の動きます。
腕の動きには肩甲骨の動きが重要になります。
インピージメント症候群を考えるうえで
肩関節の外旋(上腕骨の外旋)も重要の要因になります。
実際に行ってみるとわかりますが
手の甲を外側もしくは前側(肩関節の内旋位)に向けて腕を挙げても
耳につくまでに腕の動きが止まってしまいます。
手のひらを外側(肩関節の外旋位)にすると腕が耳につきやすくなります。
この違いは解剖の要因が影響しています。
ただ、水泳は肩関節の内旋での活動が多く
内旋筋群の強度が強いことが多いです。
そのため、スイマーズショルダーの予防、改善には
肩甲骨の状態が重要と考えられます。
下記のセルフチェックをして、スイマーズショルダーの予防をしていくことも大切です。
肩甲骨に位置に左右差が無いか?
肩の可動域に左右差が無いか?
これらに差がみられる場合は
姿勢のチェックや肩から背中、胸部周辺のストレッチ(固さを感じる部分)
エクササイズ(肩の外旋筋が相対的に弱いことが多いです)などを行います。
肩は複雑でもあるため、可能であれば専門家に評価してもらってください。
伊勢市周辺の方はカイロプラクティック心にご相談ください。
0コメント